タイトル:『養生訓・総論 下』(5):朝の習慣

2016年9月14日水曜日

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 前回までは、貝原益軒は睡眠について語っていましたが、今日は「朝の習慣」について述べています。
アオイ科ムクゲHibiscus syriacusの純白な花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園にて)
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 朝は早く起きて、まず手と顔を洗い、髪をとかして、お手洗いに行く。

 朝食後は、お腹を何回かなで下ろして、食べ物が胃腸の中をめぐるようにする。

 また、京門(けいもん)(※)のあたりを、手の人差し指のわきで、斜めによくなでると良いだろう。

 さらに、腰をなで下ろした後、その下の方をやさしくポンポンとたたく。乱暴にたたいてはいけない。

 もし、食べ物が胃腸の中に滞っているようならば、顔を上に向けて、3,4回、食後の毒気(※※)を吐くようにする。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第二 総論 下から)

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 (※)京門(けいもん)とは、鍼灸で用いる経穴の名前です。両脇腹の第十二肋骨の先端付近にあります。
 (※※)食後の毒気とは、いわゆるゲップのようなものでしょうか。(T.K.

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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