薬草園で、ニシキギを見つけました。
ニシキギ科の落葉高木で、日本や中国、韓国、サハリンなどに分布します。
紅葉がきれいなことから、錦木と言われます。
枝が変わった形状をしていますね。
ニシキギの枝 |
また、翼状物を矛(ほこ)に見立てて生薬名を衛矛(えいほう)と言ったり、矢羽に見立てて鬼箭羽(キセンウ)と言ったりします。
活血、通経の効能があり、無月経や産後の腹痛に用いられます。
また、黒焼きにしたものを米飯と練って棘が刺さった部分に塗り、しばらくしてはがすと棘が抜きやすくなるという、とげ抜きの妙薬なんだそうです。京都の速康散という伝統薬は、ニシキギとネムノキの樹皮(合歓皮)を黒焼きにしたもので、これも「そげ抜き薬」として有名なものだそうです。
そんなに棘が刺さることがあったのでしょうか?仕事や生活上で、自然の素材に触れる機会が多かったとも言えますね。(S)
「そげ抜き薬」売り/明治 22x15cm
「明治商売絵」として街中の行商人を描いたシリーズのひとつ。
http://www.eisai.co.jp/museum/curator/advertisement/see06.html
ニシキギの実(かろうじて残っていました) |