冬の養生

2024年11月8日金曜日

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 最近、急に寒くなってきましたね!

昨日11月7日は、二十四節気の「立冬」で、暦の上ではに入りました🥶


冬は冷えにより、漢方医学でいう五臓のうちの「腎」の働きが弱まりやすくなると言われています。

「腎」は水分調節成長や発育に関わる働きがあり、とも密接に関係しているとされています。この腎の働きが衰えると、トイレが近くなったり、腰やヒザなどの運動器トラブルが起こりやすくなったりします。

また、しっかりと冬の冷えから体を守らないと老化を促進してしまうことになる、という教えもあります😱

冬の寒さは冷えの害である「寒邪(かんじゃ)」と乾燥の害である「燥邪(そうじゃ)」が合わさることで、特に粘膜皮膚にダメージを与えます。カゼなどの感染症が増えるのもこのせいです。


漢方の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』には、冬は草木が枯れ落ち、穀物は倉(蔵)の中にしまい込まれ、動物は冬籠りするように、すべてが閉塞して陽気(エネルギー)を外に出さない季節なので、冬の3ヵ月のことを「閉蔵(へいぞう)」と言って、その養生法が次のように述べられています。

「この季節には、早く眠り、日の出に合わせてややゆっくりと起き、心静かに過ごし、寒冷を避け温かく保ち、また汗をかいて陽気を失われないようにする。これが冬の季節に調和した養生法である。もし、養生法に逆らって、気が動転したり、寒冷にさらされたりすると、腎を傷害し、春になって手足がだるくなる。」


そこで、冬の養生は・・・

1.寒さ対策

漢方では、「寒従脚起」といって「寒さは足下からやってくる。」という考え方があり、足を冷やしてしまうと足だけではなく、経絡の陽気も損傷しやすくなるため、様々な疾患の原因になります。また、陽気の損傷による防御作用の低下からカゼなどに対する抵抗力も弱くなります。

元気に過ごすためには、足を温かく保つことが大変重要です。

寝るときにもしっかり足を温めるために、レッグウォーマーの着用など、おススメします!

また、からだを芯から温めるに、ちょっとぬるめ(38~39℃くらい)のお湯に、ゆったりと長めに浸かりましょう。お風呂が嫌いな方は、少し熱め(40℃くらい)で足湯(足だけつける)をしていただくのでも、シャワーより効果が期待できます。

手足が冷えやすい方は、その部分をもんだり、さすったり、押したり、たたいたりと簡単なマッサージをしましょう。温まるだけではなく、末梢の血行もよくなりリラックスできます。


2.冬の食べ物

「腎」を補う食材としてはまず「黒い食材」を目安にするとよいでしょう。

黒ごま、黒豆、黒米、海藻類、黒きくらげなどがこれに当たります。

その他、山芋・里芋などのミネラルの多い根菜も腎を滋養します。

これらの食材に体を温める作用の強い生姜、人参、にんにく、にら、ねぎ、かぼちゃ、鶏肉、羊肉などを合わせるとさらに効果的です。

適度な塩辛さ(これを鹹味(かんみ)と呼びます)を持つ食材は「腎」を元気にするとされますが、摂り過ぎは逆にむくみを助長し、「腎」に負荷をかけてしまうことになるためご注意下さい。

なお、南国の果物や生野菜で食べるレタスやトマトは体を冷やしますので避けたほうがいいでしょう。


3.冬の睡眠

上記の漢方の古典『黄帝内経』でも、冬は他の季節より、「早寝遅起」を推奨しています。お仕事や学校などで、「遅起」は難しいと思いますが、いつも以上に夜更かしを避け、ゆっくりと休みたいものです。

 

もちろん「動かない!」のはよくありませんが、冬は寒さから身を守り、無理なく静かに過ごすことが大事です。

冬はお鍋で温まりましょう♪


自己紹介

🍀 東京都墨田区にある漢方クリニックです 🍀 体質に合わせた漢方薬・鍼灸治療をご提供いたします ーどうぞお気軽にお問い合わせ下さいー (東京都墨田区文花1-19-1 千葉大学墨田サテライトキャンパス3F)

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