『養生訓・飲食 下』(20):お酒の適量を知る(その1)

2019年12月5日木曜日

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前回に引き続き、貝原益軒が、お酒と健康について語っています。

秋のイチョウ並木(千葉大学柏の葉キャンパス)
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お酒を飲む量は、一人ひとり、ほどよい「適量」がある。(自分の適量と比較して)少なめに飲めば益があるが、多く飲めば害が多くなる。

普段はまじめで温厚な人も、(自分の適量より)お酒を多く飲み過ぎると、欲深く見苦しくなり、平常心を失い、行動が乱れる。言うことや行うことが狂ったようになり、別人の様になってしまう。

自分の身を省みて、慎まなければならない。

若いときから、早く自ら省みて戒めるべきであり、また、父兄も早い時期から子弟に注意を与えるべきである。

お酒を飲み過ぎることを長く続けてしまうと、習慣になって癖になってしまい、一生改めることができなくなる。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)

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アルコールを分解する能力は、お一人おひとり違います。貝原益軒のアドバイスによると、成人の方は早く自分のお酒の適量を知っておくべきだということでしょうか。(T.K.)

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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