『養生訓・飲食 下』(24):お酒の適温は?(その2)

2020年1月16日木曜日

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貝原益軒が、引き続き、お酒を飲むときの「適温」について語っています。

晩秋の千葉大学柏の葉キャンパス
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お酒を飲むのは、お酒が体を温める力を利用して、その人がもともと持っている体を温める力を助け、食物が胃腸に滞らないようにするためである。

お酒を冷たくして飲んでしまうと、この二つの利点が無くなる。

体を温める力を助け、胃腸の動きを助けるためは、ほどよく温めたお酒が役に立つ。

ただし、温め過ぎたお酒、あるいは、温めた後で冷えてしまったお酒、あるいは、温めなおして味が変わったお酒は、みな胃腸の働きを損なうので飲んではいけない。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)

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東洋医学では、食物により、体を温める作用があったり、体を冷やす作用があったりすると言われています。

貝原益軒は、ほどよく温めたお酒を少し摂取することで、体をほどよく温める知恵を紹介しています。(T.K.)

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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