前回のブログで、貝原益軒は「たばこ」を健康を視点から否定的に考えていたことが分かりました。
さらに、益軒によるダメ押しの見解が続きます。
「たばこ」は、習慣的になると癖になってしまい、どこまでも欲しがるようになり、やがてやめるのが困難になる。
「たばこ」を習慣的に吸っていると、やることが増えて、じっとしていられなくなり、家族や部下に迷惑をかけることになる。
「たばこ」は、はじめから吸わないようにすることが一番であろう。
貧しい者にとっては、出費もかさむことになる。
(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)
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※ 今回で『養生訓・飲食 下』は最後になります。次回のテーマは「五官」です。(T.K.)
底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。