最近、テレビなどで「コオロギ食」が話題になっていますね。
賛否両論あるようですが、漢方医学ではどのように考えるべきなのか、ちょっと調べてみましょう。
まずは、中国の明の時代に李時珍(りじちん)が著した有名な『本草綱目(ほんぞうこもく)』を見てみました。
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『本草綱目』には、
促織(そくしょく)または蟋蟀(しっしゅつ)と呼ばれる虫が紹介され、
「正黒色で漆のような光沢があり、翅(はね)および角があって、よく跳ね、よく戦う。立秋の後になると夜鳴く」虫だと説明されていました。
李時珍は、「ひとまず記録しておきますが、将来検討して下さい。」とだけ書き残しています。
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これは、まさしく「コオロギ」ですね。
『本草綱目』では、普通は薬能(生薬としての効能)が記載されていますが、この項目には薬能の記載がありませんでした。
きっと李時珍は、「コオロギ」を食用や薬用として扱った経験や記録を見つけられなかったということだと思います。
明日以降、促織(そくしょく)または蟋蟀(しっしゅつ)について、漢方医学の書籍を調べて見ます。(T.K.)