コロナが5類になり、今年は忘年会も多く行われているようです!
最近は「二日酔いに効く漢方出してください😊」などのリクエストもあります。
そんなわけで今日は飲酒によるつらい症状に効く漢方薬の代表的なものをご紹介します。
「漢方は即効性ないでしょ?」と思われていらっしゃる方も、騙されたと思って是非ご活用いただければと思います♪
①
五苓散(ごれいさん)
普段は、雨や台風など低気圧の影響や寒暖差などで頭痛やめまいがする方に処方することが多いです。
急性胃腸炎で嘔吐・下痢による脱水の方にも使います。
お酒を飲むとむくみや口の渇きが出る方、お酒を飲む割には排尿回数が少ない方、飲酒後に嘔吐や下痢をしてしまう方におススメです!
ところで、むくみに効く薬が脱水に効くと言われ、矛盾している感じはしないでしょうか?
なんと、この五苓散は「むくみ→尿量を増やす」/「脱水→尿量を減らす」ということができてしまうのです! ✨ミラクルな感じ✨がしませんか?
体内の水の移動を支えているアクアポリンを阻害することで水分代謝を調整していることが明らかにされています。脳外科領域では脳浮腫の治療にも活用されています!
五苓散は5種類の生薬「茯苓」「猪苓」「白朮」「沢瀉」「桂皮」から成っています。
飲酒する方だけでなく、妊婦さんやお子さんでも安全に飲めます!
②
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
普段は、皮膚が赤くなって痒い方、疲れてのぼせたりイライラしたり頭痛がする方に処方することが多いです。
お酒を飲むと赤くなる、身体が熱くなるという方におススメです!
お酒を飲む前に黄連解毒湯を飲んでおくと、アルコールによる熱を中和して肝臓を守ってくれると言われています。
黄連解毒湯は4種類の生薬「黄連」「黄芩」「黄柏」「山梔子」から成っています。
必要時のみ服用される場合は問題ありませんが、長期間服用される場合には副作用の心配もしなくてはならない漢方薬なので、ご注意ください。
③
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
普段は、みぞおちがつかえ、胃に膨満感があり、げっぷが多い方、慢性的な嘔気、下痢の方に処方することが多いです。
二日酔いに食べ過ぎが加わったために起こる嘔気や渋り腹や下痢におススメです!
半夏瀉心湯は7種類の生薬「黄連」「黄芩」「半夏」「乾姜」「人参」「甘草」「大棗」から成っています。
黄連解毒湯にも入っていた「黄連」、「黄芩」といった強い解毒作用のあるものに、水を捌いて胃の働きを良くする「半夏」や、胃腸の血行と機能の回復を促進する「人参」「甘草」「大棗」などが配合されています。
こちらも、長期間服用される場合などは、血液検査などで副作用をチェックする必要がありますのでご注意ください。
*ちなみに、飲酒前に黄連解毒湯、飲酒後に五苓散がおススメなのですが、この2つの処方を合わせた「五苓黄解(ごれいおうげ)」なるものも商品化されてドラッグストアなどにもお取り扱いがあるようです!
*しかし、いくら漢方薬を事前に飲んでも、調子に乗ってたくさんお酒を飲みすぎれば後悔することもあるかもしれませんので(?)、お酒は楽しく飲んでくださいね♪
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二日酔いに効く五苓散 |