柏の葉診療所前の薬草園で、いまセリ科のトウキの花が咲いています。顔を近づけると、かすかに上品な甘いにおいがします。
トウキの根は香りが強く、生薬の「当帰(とうき)」として古くから漢方薬に用いられてきました。
中国最古の薬物書『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』には、「当帰は、咳き込み・マラリアのように熱が出る病気・不妊症・治りの悪いおできや傷に効果があります」と記載されています。
中国最古の薬物書『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』には、「当帰は、咳き込み・マラリアのように熱が出る病気・不妊症・治りの悪いおできや傷に効果があります」と記載されています。
江戸時代の著名な本草学者である小野蘭山は『本草綱目啓蒙(ほんぞうこうもくけいもう)』の中で「当帰は、夏になると、枝の頭に小さな白い花が多く集まって咲きます。傘の様に見え、胡蘿蔔(こらふ)の花に似ています。」と書いています。
胡蘿蔔(こらふ)とは、私達が野菜として食べているセリ科のニンジンのことですが、セリ科のニンジンの花に似ていますでしょうか? T.K.