『養生訓・飲食 上』(6):貝原益軒による「糖質制限」

2018年2月23日金曜日

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 昨今、「糖質制限」が話題になっていますが、貝原益軒はどのように述べているでしょうか?
千葉大学柏の葉キャンパスにて(2018/2/15)
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 米飯はよく人を養うものなのだが、(食べ方を間違えると)よく人を害するものである。故に、米飯は特に多く食べてはならない。ふだん食べてちょうど良い分量を決めておくべきである。

 米飯を多く食べると、胃腸に負担をかけ、かえって元気が出なくなる。他の食物を食べ過ぎた時より、米飯を食べ過ぎた時の方が消化しずらく大変害がある。

 食事の後に、さらに茶菓子と言って、お餅やお団子などを食べたり、あるいは、※後段(ごだん)と言って麺類などを食べれば、お腹が張って「気」が流れなくなり食事が体を傷つけてしまう。これは、ふだんの食事の量を超えてしまったからである。

 茶菓子や※後段(ごだん)は、本来の食事以外の食べ物であり、少量だけ食べれば良いのであって、過食してはならない

 もし、食後に何か食べたいと思ったら、あらかじめ米飯の量を減らしておくべきである。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第三 飲食 上から)

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 ※後段(ごだん)というのは、江戸時代に客へのもてなしとして、食事のあとでさらに供された飲食物のことだそうです!(T.K.)

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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