『養生訓・飲食 下』(13):高齢者や虚弱者が注意すべき食物

2019年9月26日木曜日

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健康を維持するための食べ方の注意点を、『養生訓』からご紹介しています。今回は「高齢者や虚弱者が注意すべき食物」です。

アオイ科フヨウ属フヨウの花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園)
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高齢者や虚弱者が、食べるべきではないものは、

生もので冷たいもの、堅すぎるもの、粘りすぎるもの、脂っこいもの である。

具体的には、

冷麺、冷えて堅くなった餅や団子や「ちまき」、冷えた饅頭や「おこわ」

生の味噌

作り方が良くなかった甘酒や、冷えた甘酒

クジラ、イワシ、マグロ、カマス

くだもの

など、胃腸の働きを損なう食べ物である。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)

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どうして冷たい食べ物が胃腸に負担をかけるかの現代医学的理由は、まだ全て解明されていませんが、血流が低下することは確かですので、消化酵素や粘液の分泌が低下したり、消化管の運動に変調を来す可能性が高いと思われます。消化管粘膜の「バリア機能」にも影響するかも知れません。(T.K.)

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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