1回のPCR検査で「新型コロナウイルス感染の方が、正確に陽性になる確率」はせいぜい50%程度ではないかと推測しました。
今回は逆に、1回のPCR検査で、「新型コロナウイルスに感染していない方が、正確に陰性になる確率」はどのくらいか考えて見たいと思います。
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この確率に最も影響を与えるのは、「混入」です。
外来や病室で検体を採取するときや、検査室でRNAを取り出してPCRを行うときに、意図せず他から新型コロナウイルスが「混入」してしまう可能性はゼロではありません。
検体の中に、他の患者さんの検体の一部が「混入」したり、医療者自身が新型コロナウイルスを持っていて「混入」が起こるリスクはあるのです。
また、このPCRは、新型コロナウイルスの遺伝子だけを増幅するように設定されているのですが、たまたま新型コロナウイルスの遺伝子によく似た遺伝子を持つ別のウイルスが混入すると、新型コロナウイルスがいなくても、陽性になってしまうことが考えられます(可能性は極めて低いのですが)。
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このブログでは、現在医療や検査に従事されている方々は、最新の注意を払って検査をされていると考えて、「混入」の確率を非常に低く見積もって1000回の検査で1回だけ起こると想像したいと思います。
すると、1回のPCR検査で、「新型コロナウイルスに感染していない方が、正確に陰性になる確率」は99.9%と想定することにします。(T.K.)
(次回のブログに続きます)
どうして希望者全員にPCR検査をしないの?(その3)