冬の養生について

2024年1月19日金曜日

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 明日1月20日から23日まで、大寒(だいかん)ですね!!

大寒は二十四節気の最終節で、最も寒い時期という意味があり、一年の最低気温もこの時期に記録されることが多いようです。この週末も各地、寒くなる予報がでていますね😨

漢方医学では、冬は、厳しい寒さで「陽気」が抑えられ、「陰気」が盛んになる季節です。
万物が静かに落ち着く「陰」の時期なので、活発に活動してエネルギーを消耗しないで「蓄える」ことを第一にゆっくり過ごすことが大切です。

2000年以上前の中国の医学書の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』では、冬の3ヵ月のことを「閉蔵(へいぞう)」と表し、冬は草木が枯れ落ち、穀物は倉(蔵)の中にしまい込まれ、動物は冬籠りするように、すべてが閉塞して陽気(エネルギー)を外に出さない季節である。」と言われています。そして養生法として、「この季節には、早く眠り日の出に合わせてややゆっくりと起き、心静かに過ごし、寒冷を避け温かく保ち、また汗をかいて陽気を失われないようにする。」「もしこれに逆らえば、『腎』を傷害し、春になって手足が萎えて冷える痿厥(いけつ)という病気になる」とされています。

 

冬の養生のポイントは[補腎温陽]=身体を温め、腎を補う です!!

    温性食品を食べる

体を温めてくれる温性の食品を積極的に摂りましょう。寒いところでとれるごぼうやニンジンなど根菜類やネギ、ニラなどは体を温めてくれますが、南国の果物や生野菜で食べるレタスやトマトは体を冷やします。また乳製品や小麦製品も体を冷やすのでなるべく控えましょう。冬は生食を避け、ゆでたり、焼いたり、煮たりする工夫をしましょう。鍋物などでしっかり食べることをお勧めします。

    「腎」の働きを助ける黒い食べ物を食べる

黒胡麻、黒キクラゲ、黒豆、海藻類などの黒い食材は腎の働きを助けると言われています。「腎」は成長、成熟、老化などにかかわる生命エネルギーの貯蔵装置のような役割があるので、働きが低下すると身体のあらゆる部分の老化が進んでしまいます。しっかり補いましょう。

    入浴はぬるめの長湯をするか足湯をする

体を芯から温めるには、ちょっとぬるめ(38℃前後)のお湯に、ゆったりといつもより少し長くつかりましょう。お風呂が嫌いな方は、少し熱め(40℃くらい)で足湯(足だけつける)だけでもいいので行いましょう。シャワーより効果が期待できます。

ただし、汗をたくさんかくとエネルギーを奪われてしまいますので気を付けましょう。

そして入浴後にはしっかり保湿し、冷えない服装で過ごしましょう。

    体を冷やさない服装をする

体を温めるのに最も大切な部分は、お腹や腰周りといった「体幹」です。ベストや腹巻もぜひ活用しましょう。また、漢方では「頭は涼しく足元は温かい」のが健康な体の状態であると言われています。靴下やタイツ、レッグウォーマーなどを活用して、足元を温めるようにしましょう。そして、「首」「手首」「足首」は動脈が体表から触れることができ、体温調節を行う部位なので、寒い時は温め、暑い時は冷やすと良いです。

    冷えるところをこまめにマッサージする

手足が冷えやすい方は、その部分をもんだり、さすったり、押したり、たたいたりと簡単なマッサージをしましょう。温まるだけではなく、末梢の血行もよくなりリラックスできます。特に第2の心臓と言われるふくらはぎを中心に足の指、足裏からマッサージすると足元からくる冷えに有効です。

   夜は早く寝て、無理をしないようにする

上記のように「黄帝内経」でも「夜は暗くなったらすぐ休み、朝は太陽が昇って暖かくなってから起き出すのがよい」と言われています。夜更かしはほどほどにして、夜はなるべく心穏やかにリラックスする時間にし、万事に無理をしない、エネルギーを消耗しないことに重点を置きましょう。

 

自然界の動植物にとって、冬は冬眠して活動を休む時です。人間も同じで春に向けての準備期間となります。エネルギーを蓄えつつ、消費は少なめにして春に備えましょう。

体にエネルギーをしっかり蓄えておかないと、冬の寒さに負けて風邪をひいたり、春になって気力がわかなかったりするといけませんので、気を付けましょう。

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東洋医学に基づいた丁寧な診察を行い、本格的な漢方治療・鍼灸治療をご提供しております。 どなたでも受診できますので、お気軽にご相談ください。

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