🌸春の養生

2024年3月29日金曜日

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ようやく桜も開花してきました🌸

風の強い日も多いですが、みなさま体調を崩されていらっしゃらないでしょうか?


漢方の古典 『黄帝内経(こうていだいけい)』では、春の3ヵ月を「発陳(はっちん)」と呼び、「花や草木が芽生え、それまで静かにしていた動物や昆虫が外に飛び出し、川や海に住む生き物まで自然の全てが活き活きと栄えてくる季節」であると述べており、その養生法を次のように説いています。

 

「少々の夜更かしはかまいませんが、朝は早く起きましょう。朝、庭をゆったりと散歩し、髪結いをほぐして、体をのびのびと動かしましょう。これは、春に芽生えた万物と同じように、心身ともに生き生きと陽気を発散させ、天地間の陽気に合わせ、自身の陽気も養生するということです。これに背くと、春に活動する肝気が痛み、夏になって寒性の病にかかりやすくなります。」

肝気が痛み」とは、「自律神経が乱れ、いらいら、不眠、頭痛、めまいなどが起きやすい」状態と言えます。

 

このように春は五臓の「肝」の不調を起こしやすい季節です。春は「春一番」など、自然のによる影響が強く、風邪(ふうじゃ)が身体に侵入して病気にかかりやすくなります。

「風邪」とは感冒のもとになるウイルスやいろいろな細菌、スギ花粉やホコリなどのアレルゲンが「風」によって運ばれて来ると考えられたためこのようによばれます。

」は「肝」の不調を招く大きな原因になるとも考えられています。

また、「」が高ぶると「」(主に消化器系統)の機能低下が引き起こされやすいために、消化器系統の機能を強くするのもこの時期の大切な養生法です。

 

では、どのような養生をしていけば良いのでしょうか?

 

🌸まずは食養生です

「旬」の食材は栄養分が豊富で、最も美味しくなり、健康にも良いとされています。春に出回るセリウドは独特の香りや苦みがあり「」を鎮める言われています。しそセロリなどの香味野菜は気の流れを良くして気持ちを整える効果があります。また酸味は「」に作用して、イライラしやすいときにはリラックスに、疲れたときにはリフレッシュに役立ちます。柑橘系の果物梅干しなどがおすすめです。

 

一方、「」を強くするには、甘味のある食物が適します。もちろん、甘味と言っても「甘味処」にある加工された砂糖菓子などではないです!自然界の天然の甘みが望ましいです。蜂蜜水飴(膠飴:こうい)は食材でもありますが、生薬としても用いられ、「」の働きを強め、倦怠感を取る作用を有しています。

  また、冬に用いられた「」(主に生殖器、内分泌、腎臓系統)の機能を高める山芋の類は、「」の機能も高める事ができます。

 

また、「」は目とも関係が深いと言われており、花粉症で目がかゆくなるのは、「」の高ぶりのためとされています。目の充血などの炎症症状には、乾燥させた菊花を他の生薬と組み合わせて用います。生の菊花は、食用菊として日本ではに手に入りやすいですが、の「」が高ぶることに起因する症状を対称的な季節である秋から冬にかけての収穫物である菊花を使用するのです! 菊花は抗炎症作用が強く、皮膚化膿症にも使用されます。


🌸早起きしましょう

『黄帝内経』の冬の養生では、「早く寝てゆっくり起きましょう」だったのですが、春は「多少の夜更かしは許容で早く起きましょう」に変わります!!

新しいことにチャレンジしてみるのにもいい季節です。

気温も上がっていますので、新緑を楽しみながらお散歩したりするのもいいですね🍃

ただし4月末以降は太陽の光が急激に強くなりますので紫外線対策もしていきましょう😎

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🍀 東京都墨田区にある漢方クリニックです 🍀 体質に合わせた漢方薬・鍼灸治療をご提供いたします ーどうぞお気軽にお問い合わせ下さいー (東京都墨田区文花1-19-1 千葉大学墨田サテライトキャンパス3F)

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