『養生訓・飲食 上』(18):夏こそ、冷たいものに注意!

2018年9月4日火曜日

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今年の夏は本当に酷暑でした!
冷水や冷たいジュースを飲んだり、アイスクリームやかき氷を食べたりして身体のほてりを防いでいた方も多いと思います。
しかし、貝原益軒は、「むしろ暑い夏こそ、冷たいものに注意!」と述べています。 
アオイ科フヨウ属アメリカフヨウHibiscus moscheutosの花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園)

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季節にかかわらず、年齢にかかわらず、温かい食べ物を食べるべきだ。

特に、夏は身体の中に「冷え」が隠れているので、若くて元気な人でも、温かいものを食べるようにすべきである。

冷たいものを食べるべきではない。冷たい食べ物は、胃腸に滞りやすく、下痢を起こしやすくなる。冷水もたくさん飲んではいけない。

夏の時期に、果物や生野菜をたくさん食べ、しばしば冷やし麺を食べ、冷水を多く飲むと、秋になって必ず下痢しやすくなる。病というのは、原因が無くて起こるものではない。普段から気をつけるべきだ。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第三 飲食 上から)

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暑い時期にたくさん冷たい飲食をされていた方も、9月になって、そろそろ冷たいものの摂り過ぎにご注意された方が良いのかもしれません。(T.K.)

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。




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