『養生訓・飲食 下』(16):一般成人が注意すべき食物(その3)

2019年10月24日木曜日

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前回、前々回の『養生訓・飲食 下』に引き続き、「一般成人が注意すべき食物」について、貝原益軒が語っています。

ユリ科ホトトギス属ホトトギスの花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園)
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一般成人も、次のような食べ物は、避けるべきである。(前回、前々回のつづき)

夏には、キジを食べてはならない。
魚や鳥の、皮が硬いもの、油が多いもの、とても生臭いもの。

種々の魚で、両目の状態が同じではないもの、腹部が赤くなっているもの。

種々の鳥で、自然に死んで、足が伸びていないもの。

種々の獣で、毒矢に当たったもの。種々の鳥で、毒を食べて死んだもの。


(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)

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現代では、キジの肉を食べる機会はなかなか無いと思いますが、冷蔵庫が無い江戸時代では、夏季にキジの肉を適切に保管することが難しかったのでしょうか。

今回も、現代では、基本的に口にすることはない食品だと思われます。

「一般成人が注意すべき食物」というテーマは、今回で終わりです。 (T.K.)

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。


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