『養生訓・飲食 下』(18):お酒と健康(その1)

2019年11月14日木曜日

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貝原益軒が、お酒と健康について語り始めています。

キク科ツワブキ属ツワブキの花(千葉大学柏の葉キャンパスにて)
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お酒は「天の美禄(びろく)※」であると言われている。

少し飲めば、“陽気(ようき)”を助け、“血気(けっき)”をやわらげ、“食物の気”をめぐらし、人から憂いを去って、楽しい気持ちにさせるという点では、お酒はたいへん有益である。

しかし、多く飲めば、お酒ほど健康を害するものはない。

少量の水や火が、人の生活に役立つ一方で、大量の水や火が、人に災いをもたらすのとよく似ている。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第四 飲食 下から)

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※「美禄(びろく)」とは、「すばらしい授かりもの」という意味ですので、「天の美禄」とは、「天から授かった、ありがたい恵み」という意味でしょう。(T.K.

底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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