2019年5月9日木曜日

芍薬が満開

芍薬が満開で見頃を迎えています。
緑もまぶしく、待合室の皆さんもくつろいでいらっしゃいます。
白花の方が開花が遅いようです。
お天気の良い日の平日にどうぞいらしてくださいね。(S)

2019年4月30日火曜日

潰瘍性大腸炎と漢方薬:中華民国生薬学会 (2)


昨日のブログに引き続き、「中華民国生薬学会」で私がお話ししてきた内容をご紹介致します。
私は日本語でプレゼンし、翻訳者が中国語に翻訳して下さいました。
1,潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)とは?

疾患の説明に加えて、現在アメリカでは国民の300人に一人、日本では600人に一人、台湾では6,000人に一人が、この疾患を持っていると言われていて、今後も増える可能性があることを説明しました。


2,日本における潰瘍性大腸炎に対する標準治療

解明されている発症メカニズムの説明に加えて、現代医学の進歩により新しい治療薬が次々に開発され、科学的に効果が実証され、日本における標準治療になっていることをお話ししました。


3,鍋谷欣市先生の工夫

潰瘍性大腸炎の症状を緩和する目的で、鍋谷欣市先生が創った「桃黄湯(とうおうとう)」という漢方処方について紹介しました。

桃黄湯は、以前のブログでもご紹介した、赤石脂(しゃくせきし)黄土(おうど)という生薬を含む漢方処方です。


4,青黛(せいたい)について

最後に、日本における青黛の利用についてお話しし、肺高血圧症・大腸粘膜浮腫などの副作用の発生が問題になっていることをプレゼンしました。

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※ 講演修了後に、参加された台湾の医師・薬剤師の先生方に青黛について伺ったところ、台湾でも青黛は日常的に処方されているとのことですが、日本のような副作用の発生例は聞いたことがないとのお話でした。

日本における青黛の副作用発生の理由について議論したところ、

第1には、台湾では青黛は必ず「奇応備急喉口散」のような複数の生薬を含む処方の一成分として処方しているが、日本の現状は単独で青黛を内服していること、

第2には、青黛の1回の内服量が、台湾に比べて多すぎること、

が原因なのではないかとの見解で一致しました。(T.K.)

2019年4月29日月曜日

潰瘍性大腸炎と漢方薬:中華民国生薬学会 (1)

昨日(2019/4/28)、台湾で開催された「中華民国生薬学会」で、『潰瘍性大腸炎に対する漢方医学的補完治療(鍋谷欣市先生から学んだ処方)』というテーマで特別講演を行ってきました。

鍋谷欣市(なべやきんいち)先生とは、千葉大学医学部第二外科出身の優れた外科医で、平成5年まで杏林大学医学部第二外科教授として活躍されました。

同時に腕の良い漢方医でもあり、杏林大学退官直後から平成29年まで、東京お茶の水にあった漢方専門診療所「昌平クリニック」の院長を務めらました。

今回の「中華民国生薬学会」が行われた五都大飯店(台中市)
今回の講演では、大きく次の4つの内容をお話ししてきました。

1,潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)とは?

2,日本における潰瘍性大腸炎に対する標準治療

3,鍋谷欣市先生の工夫

4,青黛(せいたい)について

詳しい内容は、明日のブログでご紹介します。(T.K.)


2019年4月24日水曜日

構内の八重桜の数々

一重の桜の時期が過ぎ、八重桜も満開を過ぎようとしています。
千葉大学柏の葉キャンパスの構内には数々の八重桜が植わっています。

先日特徴のあるお花を撮ってきましたので、楽しんでくださいね。

左上は御衣黄(ぎょいこう)、右下は○○菊桜という名前が付いていました。
花弁の様子を菊に例えた桜は多くあるようです。(S)

2019年4月17日水曜日

未来こどもがっこう カリキュラムレポート

未来こどもがっこうがカリキュラムレポートをあげてくださいました。

今回の葛根湯のレポート
https://miraikodomogakko.com/report/detail.php?id=55

他にも面白いレポートがあがっていますので、リンクを付けておきますね。

過去のレポートを見るには?
https://miraikodomogakko.com/report.php

2019年4月13日土曜日

千葉大学東洋医学自由講座のお知らせ(令和元年度・2019年度)

千葉大学には、戦前の昭和14年(1939年)に発足した「千葉大学東洋医学研究会」という、漢方医学や鍼灸医学を学び研究する学生サークルがあります。今年で満80年になります。

この学生サークル「千葉大学東洋医学研究会」は、昭和22年(1947年)に当時の教授会の承認を得て「千葉大学東洋医学自由講座」というセミナーの開催を始めました。「自由講座」と言う名称は、東洋医学を勉強したい学生や職員が自由に聴講できる講座という意味から生まれたそうです。

「千葉大学東洋医学自由講座」は、その後も毎年続けて開催され、一般の方も聴講できる公開講座の形になって現在に至っています。今年度は73年めの講座ということになります(第73期・千葉大学東洋医学自由講座)。

当診療所のスタッフも講師として参加させて頂いており、千葉大学東洋医学研究会の許可を得ましたので、このブログでも今年度の内容をご紹介致します。

聴講資格はございませんので、東洋医学をより深く学びたい方のご参加をお待ちしております。(T.K.)
モクセイ科レンギョウ属レンギョウの花 Forsythia suspensa
(この植物の果実は「連翹」という生薬になります。千葉大学柏の葉キャンパス薬草園にて。)

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第73期 千葉大学東洋医学自由講座予定表 (令和元年度・2019年度)

第1回 2019年5月9日(木) 入門講座「陰陽虚実」
秋葉哲生(あきば伝統医学クリニック院長・千葉大学大学院医学研究院和漢診療学客員教授)

第2回 2019年5月23日(木) 入門講座「気血水」
平崎能郎(千葉大学院医学研究院和漢診療学講座特任講師)

第3回 2019年6月6日(木) 入門講座「五臓六腑」
勝野達郎(千葉大学柏の葉診療所長・千葉大学医学部附属病院准教授)

第4回 2019年6月27日(木) 入門講座「六病位」
勝野達郎

第5回 2019年7月4日(木) 入門講座「四診」
並木隆雄(千葉大学医学部附属病院診療教授・千葉大学大学院医学研究院和漢診療学講座准教授)

第6回 2019年7月18日(木) 鍼灸
村上えい子(いのはな鍼灸院院長・千葉大学神経内科非常勤講師)

第7回 2019年10月3日(木) 入門講座「東洋医学の歴史」
秋葉哲生

第8回 2019年10月17日(木) 特別講義
三潴忠道(福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座教授)

第9回 2019年11月14日(木) 特別講義
山崎真巳(千葉大学大学院薬学研究院遺伝子資源応用研究室准教授)

第10回 2019年12月5日(木) 金匱要略「婦人姙娠病脉證并治第二十」
土佐寛順(土佐クリニック院長)

第11回 2020年1月9日(木) 特別講義
池上文雄(千葉大学名誉教授・千葉大学環境健康フィールド科学センター特任研究員)

第12回 2020年1月23日(木) 金匱要略「婦人産後病脉證治第二十一」
勝野達郎
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●時刻:18:00〜19:30 事前申し込み不要(途中参加及び途中退出可能)

●会費:年会費2,000円、又は各回の参加費200円

●会場:千葉⼤学医学部附属病院 3F セミナー室(⼤講堂隣)(都合により変更の場合がございます)(一階に部員が立っています。)

●会場までの行き方:JR千葉駅東口7番バス乗り場発着の「千葉⼤学病院」⾏き⼜は「南⽮作」⾏きのバスに乗り、「千葉⼤学病院」にて下⾞

●連絡先:千葉大学東洋医学研究会自由講座係 政木理沙 chiba_touiken@yahoo.co.jp

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※ 上記の自由講座担当係のメールアドレスの@は全角太文字にしています。

※『金匱要略』(きんきようりゃく)は、漢方薬の重要古典のひとつです。


2019年4月12日金曜日

トリカブトの根から神経障害性疼痛抑える成分発見 治療薬に期待

トリカブトの根から神経障害性疼痛抑える成分発見 治療薬に期待
4/12(金) 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/040/053000c

名古屋市立大学のプレスリリース
https://www.nagoya-cu.ac.jp/about/press/press/release/files/20190409/20190410.pdf

生薬の話題が載っているなと思ったら、名古屋市立大の牧野利明教授(生薬学)のグループの研究成果についてでした!
学会でお会いすることが多い牧野先生のご活躍、大変嬉しいです。

臨床ではトリカブトの根を原料にした生薬を、温熱効果や鎮痛効果を期待し、他の生薬と配合して用いています。

使い方によっては毒にも薬にもなる成分、アコニチン系アルカロイド(アコニチンなど)が含まれていることがよく知られていますが、多成分が協同して作用を発揮するのが生薬や漢方の特徴です。

先生の用いた実験系において、加熱処理したトリカブトの根(加工ブシ)中のネオリンという化合物が神経障害性疼痛を改善する作用を有していたとのこと。アコニチンなどの成分と違い、熱によっても安定であることがわかりました。

従来より加工ブシの鎮痛活性成分として知られているベンゾイルメサコニンはこの実験系では効果を示していないそうですが、おそらく多成分が神経障害性疼痛に対して様々なメカニズム、アプローチで効果をもたらしているのだと思います。

専門知識を持つ先生が患者さんの体質に合うと判断した上で安全に利用してこそ効果をもたらすものですから、決して素人判断で飛びつかないようにしてくださいね。(S)