潰瘍性大腸炎と青黛については以前のブログでご説明致しました。
「潰瘍性大腸炎と青黛 —当診療所における使用方法—」
「潰瘍性大腸炎と青黛 —副作用への対応—」
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そこで今回は、「潰瘍性大腸炎と青黛以外の漢方薬・その1」というテーマで、赤石脂(しゃくせきし)という鉱物質の生薬についてご説明したいと思います。
煎じて頂く赤石脂(しゃくせきし) |
このため、油脂の様な緻密な滑らかさを持ち、赤みを帯びているため、赤石脂という名前がつけられたと言われています。
現代医学でもケイ酸アルミニウムは、アドソルビンという止瀉薬として使われていますが、漢方では赤石脂は収斂・吸着作用が強いとされ、やはり止瀉作用を持っています。潰瘍性大腸炎で血便が続くと鉄欠乏性貧血になりがちですが、赤石脂には酸化第二鉄が含まれていることから鉄欠乏性貧血の改善にも役立つようです。
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当診療所では、煎じて頂く赤石脂は上の写真のような顆粒状の状態でご提供しますが、直接内服して頂く赤石脂は、飲みやすいよう下の写真のように細かい粉末状にしてご提供しております。
直接内服して頂く粉末状の赤石脂(しゃくせきし)1g入り |
次回のブログでは、潰瘍性大腸炎と「青黛(せいたい)以外の漢方薬」その2として、「黄土(おうど)」についてご紹介致します。(T.K.)
関連ブログ:
潰瘍性大腸炎と漢方薬:中華民国生薬学会 (1)
潰瘍性大腸炎と漢方薬:中華民国生薬学会 (2)