昨日のブログに引き続き、NHK EテレのTVシンポジウム「めざせ!健康長寿~中高年からの医療と漢方~」の内容のポイントをまとめてみます。
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「フレイル」という虚弱状態の方、あるいは、ご自分が「フレイル」 という虚弱状態になりそうだという方は、下記の6つの対策をしましょう!と解説されていました。
フレイルに対する対策
1, 栄養
2, 運動
3, 社会参加
4, 口腔機能の維持(口腔ケアなど)
5, 感染予防(ワクチンなど)
6, 医療(薬の管理など)
このうち、番組中では特に栄養と運動の大切さが強調されていました。
1, 栄養について
3食しっかり食べる
高たんぱく質食品を積極的に
カルシウムを十分に
ビタミン(特にビタミンD)を十分に
1日に必要なタンパク質の量は下記の量だそうです。
筋肉量を増やしたい場合・・体重1kgあたり、1.2-1.5gのタンパク質
今の筋肉量を維持したい場合・・体重1kgあたり、1.0gのタンパク質
また、タンパク質を多く含む食品が紹介されていました。
牛肉100gには28.3gのタンパク質を含む
豚肉100gには22.8gのタンパク質を含む
鶏肉100gには23.0gのタンパク質を含む
まぐろ100gには26.4gのタンパク質を含む
(とすると、体重50kgの方は、今の筋肉量を維持したい場合でも、50gのタンパク質を摂らなければいけません。
そこで、もし牛肉だけからタンパク質を摂るとすると、1日最低200gのステーキを食べないといけないことになりますね。)
カルシウムを多く含む食品
牛乳、チーズ、豆腐、納豆、ひじき、わかめ、小松菜、緑黄色野菜
ビタミンDを多く含む食品
鮭、さんま、かんぱち、卵、しめじ、しいたけ
2, 運動
「フレイル」 という虚弱状態になった方でも無理なくできる運動について具体的に紹介されていました。
・背もたれのある椅子の後ろに立ち、立った姿勢から、両足で3秒間つま先立ちをする x10回(余裕のある方は、片足だけで3秒間つま先立ちをしても可)
・椅子に座ったから姿勢のスクワット(腰を使って、ゆっくり3秒かけて立ち上がり、その後、ゆっくり3秒かけて座る) x10回
・椅子に座った姿勢でもも上げ(片足ずつ3秒間上げる) x10回 (余裕のある方は、両足一緒にもも上げをしても可)
4, 口腔機能の維持
「嚥下おでこ体操」という興味深い嚥下リハビリの体操について紹介されていました。
「嚥下おでこ体操」(自分のおへそをのぞき込むように顎をひいて、片手でおでこを5秒間押し返す。のどの奥にジワッと力が入るようにする。)x10回 食事の前に行っても良い
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明日のブログでは、この番組で紹介されていた、「フレイル」に有効な漢方薬についてまとめてみます。(T.K.)