前々回のブログでご説明しましたように、1回1回のPCR検査は、ときにウソをつきます。
では、何か工夫をして、このPCR検査の「ウソ」を減らせるのでしょうか?
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今回は、新型コロナウイルス感染症の発症者数が5,000名になった日本社会において、疑わしい人だけがPCR検査を受けると想定した場合のPCR検査の実際の精度を計算してみます。
最新の日本の状況では、新型コロナウイルス感染症を疑われてPCR検査を受けた方の約1割の方が陽性という結果になっていますので、このデータを考慮に入れます。
下の図のように計算されますが、計算が嫌いな方は、結果だけご覧になって下さい。
すると、この方法で行ったPCR検査によって「ウイルス見つかりました!」と陽性の結果が出れば、その人が本当にウイルスを持っている確率は98.6%になります。
この条件下では、PCR検査は結果的にほとんど「ウソ」をつかなくなりました!
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PCR検査は新型コロナウイルス感染症を診断するための重要な方法の一つですので、新型コロナウイルス感染症を疑う方だけに受けて頂くようにして、PCR検査の「ウソ」を封じて有効に活用して行きたいものです。
新型コロナウイルス感染症を疑う条件は、感染者との濃厚接触歴、臨床症状の他にも、CT検査、血液検査などが参考になることが分かりつつあります。T.K.
※ 関連ブログ ※
PCR検査は、ときにウソをつく(その1)
PCR検査は、ときにウソをつく(その2)
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