胃腸を労わりましょう

2015年12月25日金曜日

t f B! P L
 先日、会議のためにご一緒した先生が、胃が痛くて…とおもむろに鞄から取り出したのは、漢方の錠剤でした。

 二回ほど服用したら、よく効いたようで、信者になるかもしれない、などどおっしゃっていました。何より効いてよかったです!

 匂いをかがせてもらうと、おぉ茴香(ういきょう、フェンネル)の香り!匂い当てクイズなら勝てるかもしれない^^

 何の漢方薬だったかというと、安中散(あんちゅうさん)と芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の合剤でした。

 安中散は中国・宋代の和剤局方が出典のお薬で、「中」、つまりお腹の症状を和らげるお薬です。

 原因は「寒」、つまりお腹が冷えて顔色も悪く、痛みがある、気持ちが悪かったり、胸焼けがする…というような症状に用います。冷たいビールで冷えてしまって、胃が痛くて食も進まない…という場合にはいいですね。普段からこのような症状に陥る方は、温かい飲み物に変えましょう。

 芍薬甘草湯は、急な筋肉(胃)の攣急を緩和し、痛みを取るために加えられているのだと思います。

 ですが、(極端な言い方をすれば)普段から体力旺盛で、飲食も豪快に進み、赤ら顔で炎症まっしぐら…なタイプの胃もたれの方は、「胃熱」を取る必要があり、安中散は合いません(例えば半夏瀉心湯などが適します)。安中散の生薬のほとんどが体を温めるものからできているからです。

 飲み会の多い年末年始、どうぞお体を労わってお過ごしくださいね。(S)



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