『養生訓・総論 上(最終回)』(19):気をめぐらすこと。

2016年6月21日火曜日

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今回が、『養生訓・総論 上』の最終回です。
貝原益軒が、「気をめぐらすこと。」の大切さについて、念を押しています。

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 養生の方法は、自分がすべきことをきちんと行うということです。体を動かして働いて、気をめぐらすことが良いのです。

 すべきことをしないで、寝ていることを好み、休んでばかりいて、怠惰な生活をすることは、養生にとってはたいへん害があります。

 座っていてばかりで、体を動かさなければ、「元気」が体をめぐらず、食べ物もうまく消化されず、病気が起こります。特に、横になってばかりいたり、睡眠が長すぎることは、良くありません。

 食後には、必ず数百歩歩行して、気をめぐらして、食べ物がうまく消化されるようにしましょう。横になってばかりいてはいけません。

 父母に対しては精一杯親孝行をして、自分の主君に対しては誠実に務めを果たし、朝は早く起き、夜は遅く寝て、どんな身分であっても、自分の家業によく励んで、怠らないことが大切です。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第一 総論 上から)
 
 アカネ科クチナシGardenia jasminoidesの花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園)
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 いつも、まめにしていなさいということでしょうか。
 
 では次回から、『養生訓・総論 下』を読み始めます。(T.K.

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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