楓などが紅葉し始め霜が降りる頃で、立冬までの期間に吹く北風を「木枯らし」と呼びます。現代は温暖化の影響や空調設備の普及などにより寒さを感じにくい環境にはありますが、秋も終盤、冬支度を始める時期でもあります。
①体を温める食材を意識的に摂りましょう。
意外かもしれませんが、大根や蓮根、ごぼうなどの根菜類は、性質は「平」~「寒涼」で生食は体を冷やします。ですので「にら」や「ねぎ」「しょうが」などの辛みのある食材や香辛料を組み合わせて加熱調理することをお勧めします。
②黒っぽい食材を摂りましょう。
五行説から見ると「寒さ」は「生理機能」を衰えさせると考えます。
生理機能とは大雑把にいえば生きていくための働き、例えば呼吸・循環・消化・排泄・代謝・体温調節などです。これに対し、漢方的には「腎」を養うのが良いとされています。この場合の「腎」は「後天の気」、自らの力で養う生命維持機能です。この時に「腎」を助ける食材が黒っぽいもので「木くらげ」「ごま」「黒豆」や「海藻類」などがあります。これらの食材と「肉や魚」を組み合わせてください。
③適度な運動をしましょう。
体内での熱産生の6割は骨格筋で行われます。「骨格筋」とは関節をまたいで骨と骨をつなぐ筋肉のことです(私たちがイメージする筋肉です)。筋肉量が少ないと熱産生量が減るので適度な運動は「低体温」や「冷え」対策には有効といえます。
また、手足の指を動かすのも筋肉です。末端が冷えて困る人は意識的に指を動かして血液循環を改善しましょう。
④体を冷やさないようにしましょう。
厚着しすぎると、体は熱を放散しようと発汗します。すると体表面は冷えて熱が下がってしまいます。重ね着や加温は「ほどほど」を心掛けましょう。
寒さに負けないよう、お元気にお過ごしください。(Y)