カルダモンElettaria cardamomumの果実 |
テレビ東京で2016年8月22日に放送された【主治医が見つかる診療所・夏の疲れ完全回復SP】の中で、丁宗鐵先生が朝カレー・コーヒー・紅茶にカルダモンを加える工夫を紹介されていました。
丁先生は「カルダモンは、腸の動きを活発にして免疫力をアップします! 血液の循環が良くなるので、頭がスッキリしてよく働き、仕事も勉強も進みます!」とコメントされていました。
そこで、本ブログでも、カルダモンについて漢方の視点からちょっとご紹介致します。
カルダモンElettaria cardamomumの種子と果皮 |
実は、カルダモンElettaria cardamomumは、以前から日本でもれっきとした生薬として認められており、厚生労働省が医薬品の規格基準を定めた『日本薬局方(にほんやっきょくほう)』には、「小豆蔲・ショウズク」として掲載されています。
使用する時には果皮を取り去って、種子のみを使うようにと書かれています。
3世紀頃に書かれたとされる中国の本草書『名医別録(めいいべつろく)』には、「豆蔲(ずく)」として下記のように効能が書かれています。
「味は辛く、温める性質がある。無毒。お腹を温め、胃痛や腹痛、嘔気、口臭に効果がある。南国産。」
ただし、現代の日本では「小豆蔲・ショウズク」を漢方処方の中で使うことは稀ですので、カルダモン(すなわち小豆蔲)は、日々の食事の中に是非うまく取り入れて行きたいですね。
このブログの写真を撮るために、カルダモンの果皮を開いたところ、上品な香りが診療所の医局に漂いました。(T.K.)