学会では、ランチョンセミナーといって、お昼付きのセミナーがありました。
初日に、東北大学大学院歯学研究科の細川亮一先生のお話を伺いましたが、興味深い内容でしたので、一部をご紹介します!
歯学領域でも漢方は使われているのはご存知ですか?
飲食は毎日の欠かせないことなので、口の中が傷ついてると痛みで飲食が困難になり、様々な影響が心配されます。
頭頸部がんの化学放射線療法の副作用として口腔粘膜炎があり、痛みで経口摂取困難となるとがん治療中断の要因となる場合があるそうです。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)をお湯に溶いて、さましたものをうがいすることで、口腔粘膜炎の増悪を抑制することがわかったそうです。
飲み込まずに、うがいするだけでも効果が現れます。漢方やりますね!
(「頭頸部がんに対する化学放射線療法に伴う口腔粘膜炎に対する半夏瀉心湯の基礎研究と臨床的効果」より)
そして、うがいについての注意!!
口の中に炎症や傷があるときに、激しくぶくぶく、がらがらすると、相当な力が加わります!うがいをやさしくするだけで、傷の治りが違うそうですので、気を付けましょう。
口腔粘膜炎の方の具体的なやり方ですが、キャップ1杯のお水を口に含み、舌を上げるとお水が下に行きますので、舌を下に降ろします。そして顔を左右に傾けて水を行きわたらせてから吐き出します。何回か繰り返します。
http://www.chiiki.dent.tohoku.ac.jp/images/siryou01.pdf
口腔粘膜炎がない方でも、わずかな水でこのような方法でやさしくうがいができるということを知っておくとよいかと思います。(S)
追伸:食べながら口腔写真は辛かろう・・・ということで写真を講演の後半にしてくださるという細やかな心配りでした(^^)