和漢医薬学会の続きです。急性期、救急時や災害時における漢方の役割についてのお話もあり、興味深く聞いてきました。
漢方はゆっくり効くという印象ですよね?
ところが、速やかに効く場合もあるのですよ。
例えば、足がつったときに屯用することの多い芍薬甘草湯ですが、(透析患者のこむらがえりに対し)下肢疼痛消失に5分前後で効くという報告があります。
日常診療においても、漢方の風邪薬を試しに合うどうか服用していただくと、待合室にいる間に改善傾向がみられる場合も多いようです(ここでは予約制のためあまり風邪の人がいないのですが)。
そのほかにも、急性期、救急期に漢方の活躍できる場があることを学びました。
また、東日本大震災の時に、漢方が活躍した報告を聞きました。
発災から時間を追って、使うべき漢方薬が変化していきました。3月でしたから、最初は気温、衛生の問題から低体温や、感冒、胃腸炎が多く、2-6週では粉塵などの影響から呼吸器症状、アレルギー症状が多く、6-10週では、避難生活が長期化し、不眠や精神症状が増加し、それに応じて漢方を使い分けたり、体の痛みに鍼やマッサージも行ったようです。
日本医師会災害医療チーム(JMAT)が持っていくお薬の中にもちゃんと漢方が入っていると聞きました。葛根湯は風邪に、抑肝散は精神症状にという具合です。
歴史の古い薬でありながら、漢方薬にはまだまだ可能性が詰まっていますね!(S)
追伸:奇しくも今日は防災の日でしたね。
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