昨日のブログに引き続き、当診療所で金曜日に診療を担当して頂いている秋葉哲生医師出演NHK Eテレ【健康寿命を延ばす ~運動・栄養・漢方~】の内容のご紹介です。
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番組の中で、体のだるさが続くようになり、庭の草取りもできなくなってしまった60歳代の女性のケースが紹介されていました。この女性は、まず近くの病院を受診して、体調不良の原因を調べてもらいましたが、西洋医学的には異常は見つかりませんでした。
そこで、漢方専門の医師を受診したところ、「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」という漢方の煎じ薬が処方されました。この漢方薬を煎じて飲んだところ、お小水の出が良くなり、徐々に体が軽くなり、気持ちも晴れやかになって来たとのことです。
この女性は、「今では畑仕事もできるようになった。不思議なくらい自分の体が健康になって良かった。」と喜んでおられました。
秋葉医師は、「この方の場合は、実は西洋医学的にきちんと検査を受けたことが大切です。西洋医学的に異常がないことがわかっていれば、漢方で安心して治療を行うことができます。」とコメントされていました。
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「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」は、当診療所でもしばしば処方させて頂いています。防已(ぼうい)と呼ばれるツヅラフジ科オオツヅラフジの茎および根茎、黄耆(おうぎ)と呼ばれるマメ科キバナオウギの根、白朮(じゅつ)と呼ばれるキク科オケラの根茎など、6種類の生薬から構成されている漢方処方です。
漢方の考え方では、「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」は、体内の余分な水分を排出し、倦怠感を軽くする効果あるとされていますので、この女性にはピッタリの漢方処方ですね。(T.K.)