『養生訓・飲食 上』(14):食欲を抑える心構え

2018年8月2日木曜日

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貝原益軒が、食欲を抑える心構えについて述べています。

ユキノシタ科ガクアジサイHydrangea macrophylla form. normalis の花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園)
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一般的に、飲食を控えて我慢しなければならないのは、長時間ではない。食事の時に、ごく短時間、食欲をこらえれば良いのである。また、飲食を控える分量も多くなくて良い。

食事の時に、ご飯は2−3口だけ、おかずは1−2きれだけ、少しだけ食欲をこらえて食べなければ、害は起こらない。

お酒に関しても同様である。いつもお酒をたくさん飲んでいる人でも、少し飲むのを我慢して、酔い過ぎないようにすれば害は起こらない。

(貝原篤信 編録『養生訓』巻第三 飲食 上から)

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 貝原益軒の時代には、食事の時だけ食欲を抑えるように努力すれば、食べ過ぎの害を防ぐことが出来たのかもしれません。しかし、現代においては、食事以外の時でもテレビを始めとした様々な場所から、食欲を刺激する情報がやって来ますので、現代は食欲を抑えることが難しい時代なのかも知れません。(T.K.)

 底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。

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