ナタマメ Canavalia gladiata の花(千葉大学柏の葉キャンパス薬草園) |
若い人は、食後に弓を射ったり、鎗(やり)や太刀(たち)の稽古をしたりして、軽く体を動かすべきである。散歩をしても良い。ただし、体を激しく動かし過ぎてはいけない。
高齢者も、個人の気力や体力に応じて、食後には少し体を動かした方がよい。机や椅子に寄りかかって、同じ場所にずっと座っていてはいけない。
食後に体を動かさないと、体内の「気血」が滞って、飲食した物を消化しづらくなる。
(貝原篤信 編録『養生訓』巻第三 飲食 上から)
*****
江戸時代は、弓や鎗や太刀の稽古というのは、「軽い運動」だったのでしょうか? 現代では、「激しい運動」の範疇ですよね!
確かに益軒の指摘の通り、最近になって、食後の運動が、ダイエットに良いとか、血糖値を下げるのに有効だろうという報告がされているようです。(T.K.)
底本は、千葉大学附属図書館によりデジタル化され一般公開されている『養生訓』(貝原益軒の没後百年にあたり刊行された版)です。