小野蘭山は『本草綱目啓蒙』の「射干(やかん)」の項目で、こう述べています。
「六月か七月になると、高さ三四尺(一尺は約30.3cm)になり、先端が多くの小枝に分かれて花が咲く。花の大きさは一寸(一寸は約3.03cm)程度で、花弁は六枚。花弁は細長くて、黄赤色で、紫色の斑点がある。斑点が紅色のものは、ベニヒオウギと言い、斑点が黄色のものは、キヒオウギと言う。」
漢方では、この根茎を生薬名「射干(やかん)」として利用しています。
『神農本草経』では、「咳き込んで、咽喉の痺れや痛みがある状態に用いる。また、お腹から悪いものがこみ上げて来たり、食べたり飲んだりしたものが熱く感じられる状態に用いる。」と記載されています。
射干は、激しい咳に有効であることは知られていますが、激しい咳が慢性化して逆流性食道炎を併発したような状態にも使える可能性がありそうですね。T.K.
射干は、激しい咳に有効であることは知られていますが、激しい咳が慢性化して逆流性食道炎を併発したような状態にも使える可能性がありそうですね。T.K.