セリバオウレンはキンポウゲ科の植物(Coptis japonica)です。生薬としては、根茎を用います。
苦くて体を冷やす性質があるため、細菌性の胃腸炎や口内炎など、炎症の盛んな症状を改善します。根茎を割ってみると、黄色い色をしています。これは、ベルベリンという成分によるものです。ベルベリンは止瀉薬(下痢止め)として用いられています。
もう一つの大事な作用は、不眠、不安、身の置き所のない苦しい症状(煩躁)などが、漢方でいう熱によるものと考えられる場合、この黄連の苦・寒の作用で鎮静化することができます。
西洋医学の観点から見れば、健胃作用と鎮静作用の関連性が説明付きませんが、漢方では「熱」という原因で合理的な説明が付いてしまうところが面白いところですね。(S)
黄連(オウレン) |