葛根湯は今も昔もよく使われる薬のようで、江戸時代に葛根湯医者という落語にもなっています。
患者:頭が痛いんですが 医者:葛根湯をおあがり
患者:お腹が痛いんですが 医者:葛根湯をおあがり
患者:目が悪いのです 医者:葛根湯をおあがり
医者:そちらの方は? 患者:付き添いなんですが 医者:葛根湯をおあがり
何を聞いても葛根湯、しまいには付き添いまで葛根湯を出される始末。
名医なのか迷医なのか?!
葛根湯は様々な病気に用いられます。
「異病同治」といって、異なる病でも同じ薬で治すことができるのが漢方の特徴。
つまり、漢方医学的な病因の現れ方が、人によって違っているのです。
実際、葛根湯は風邪、下痢、結膜炎にも応用されますので、葛根湯医者は、このことをわかって使っているとすればヤブ医者ではないのです。乳腺炎にも使いますので、ママの間では有名でしょうか?
ただ、風邪を引いてもあまり熱も上がらず、すでにじわじわと汗をかいていて、胃腸も強くない。
そんな方には葛根湯は合いません。前立腺肥大の方も尿閉に注意が必要です。
ひとつの薬だけに頼るのは禁物ですし、普段の養生も大切です。そんな警鐘にも見えてきますね。
医者役を誰がどう演じるかで、印象がずいぶん変わりそうです。(S)
P.S.道路沿いのクズは花が咲きはじめていました。