薬草園の片隅で、テリハボク科セイヨウオトギリソウ
Hypericum perforatumのつつましやかな黄色い花を見ることができます。洗礼者聖ヨハネの誕生日とされる6月24日前後に花をつけることから、英語ではセントジョーンズワートSt. John’s wortと呼ばれているそうです。
セイヨウオトギリソウは漢方では用いませんが、地上部全体を乾燥させたものをハーブとして、現在でもドイツなどを中心に用いられているようです。
ただし、ワルファリンという血液の凝固を予防するお薬、タクロリムスという免疫を抑制するお薬、ソホスブビルというC型肝炎を治療するお薬などの医薬品を服用している方が、セイヨウオトギリソウを摂取すると、これらの医薬品の効果が落ちてしまいますので、セイヨウオトギリソウは摂取しないよう注意して頂く必要があります。
この理由は、セイヨウオトギリソウを摂取するとCYP3A4やCYP1A2という上記の薬物を代謝する肝臓の酵素の量が増えてしまうからです。T.K.