左の写真は、マオウ科シナマオウ Ephedra sinicaの地上部です。一般に、モンゴルやロシアの乾燥した土地を好んで自生しているそうです。日本のように湿度が高い環境下でも、このように立派に育っているのにはびっくりしました。
漢方では、地上茎を生薬「麻黄(まおう)」として利用しています。小野蘭山の門人である内藤尚賢が著した『古方薬品考』には、『図経』からの引用として、「麻黄は、春に芽が出て、夏になれば丈がほぼ一尺(約30cm)になる。そして、枝の先に黄色い花が咲く。立秋を過ぎたら、茎の部分を刈り取り、色が青っぽくなるまで陰干しする。」と書かれています。右の写真は、先日薬草園で見つけたシナマオウの花です。