ハトムギ

2015年8月5日水曜日

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イネ科ハトムギCoix lacryma-jobi var. frumentacea が、人の背より高く伸びています。
小野蘭山は『本草綱目啓蒙』の中で、こう述べています。 

「本物の薏苡(よくい)は、享保年間に日本に渡ってきた。」

「春に種を蒔くと、成長して高さ四五尺(一尺は約30.3cm)になる。葉は互生し、その形は蜀黍(トウキビ、モロコシ)の葉に似て、狭く短く、川穀(ジュズダマ)の葉と違わない。茎は一つの根から何本も生えてくる。」

「夏になると、葉間に実が生じる。その形は川穀(ジュズダマ)より細く小さい。実の先に花が付く。玉蜀黍(ナンバンキビ、トウモロコシ)の花に似て、小さい。」
漢方では、皮を除いた種子を生薬名「薏苡仁(よくいにん)」として利用しています。

『神農本草経』では、「筋肉がこわばって、関節がうまく屈伸できなくなり、風湿痺(ふうしっぴ)となった状態を治す。長期に内服すると、身体が軽くなり、元気がつく。根は虫下しに用いる。」と記載されています。

風湿痺(ふうしっぴ)とは、筋肉痛や関節痛を起こす疾患を指すとされています。当院ではいわゆる風湿痺に相当する疾患だけではなく、皮膚疾患や浮腫を伴う病態などに対しても使用しています。T.K.

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東洋医学に基づいた丁寧な診察を行い、本格的な漢方治療・鍼灸治療をご提供しております。 どなたでも受診できますので、お気軽にご相談ください。

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