まげを乗せた時代物の演目で男役が被る「かつら」を「青天」といいます。頭頂部に剃りを入れた青々しい月代が、その語源であるようです。
さて青々した月代は若さの証拠。少しでも若々しく見せるために江戸時代の人は青黛を塗ったそうです。
「青黛」は藍染の原料ですが、古くヨーロッパでは「ホソバタイセイ」というアブラナ科の植物を用いていました。英名で「ウォード」青い刺青という意味に由来するそうです。
青い染料を体に塗り敵を脅したのでしょうが、収斂作用もあったので止血の役割も果たしたようです。
潰瘍性大腸炎の治療として注目される「青黛」ですが、昔から止血作用は知られていたのですね。(Y)