頭を垂れるのはまだ先です。受精後7日目にほぼ胚が完成し、胚乳は層を形成しながらでんぷんを蓄えていきます。
食材図典(小学館)によると、お米にはアジアイネとアフリカイネの2種類あり、栽培されるのはアジアイネが主。米にはもち種とうるち種があります。また、長粒種、短粒種などの区別もされますね。
てっきり中国が起源かと思いましたが、諸説あるようです。栽培型が成立したとされるのは、東南アジアの丘陵地と推定され、そこから各地に伝播していったそうです。縄文時代にはすでに栽培されていただろうとのこと。
<もち米とうるち米の比較>
もち米・・・寒熱:温性、臓腑:脾・肺、性質:昇、収、燥、五味:甘、苦
米・・・寒熱:平、臓腑:脾・胃、性質:特記なし、五味:甘、苦
東洋医学的には区別があります。もち米は米よりも温める力があるので、冷え症の方には適していますが、熱っぽい体質を悪化させることもあります。例えば、熱っぽい体質の方の喘息には控えた方がよいでしょう。
漢方に白虎加人参湯というお薬がありますが、口渇、発汗、発赤、湿疹、掻痒感など体に熱がこもることで生ずる諸症状に用いています。生薬としてお米を用いていますが、お米の「補中益気」「健脾和胃」作用のほかに、「除煩渇-ストレスやのどの渇きを解消」する作用が寄与していると考えられます。また、他の含有生薬の胃腸への負担も軽くする働きがあります。つくづく漢方薬の配合の妙を考えさせられます。(S)
参考:食材図典(小学館)、東方栄養新書(メディカルユーコン)