黄土 2

2015年10月8日木曜日

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 黄土といって筆者が思い浮かんだのが、数年前に放映された韓国のドラマ「チャングムの誓い」の一場面です。料理人のチャングムがかまどを掘り返している場面を記憶しています。でも、何に使ったのか忘れてしまいました。

 調べてみると、黄土を溶解した上澄み(黄土水)を解毒目的に料理や傷口の消毒に使ったようです。韓方の名医ホジュン(1539年~1615年)が著した「東医宝鑑」にも黄土や黄土水についての記載があります。
 
 黄土が記載されている、前述の平安時代の本草書「本草和名」(深江輔仁(すけひと)著、延喜18年(918年)頃成立)は、江戸時代に多紀元簡により復刻されました。中国の唐の時代の「新修本草」から、日本産で同じものがあるか、対応する和名の研究がされています。また、中国でも散逸した内容が載っており、当時の中国の状況を知る貴重な本草書でもあります。
国立国会図書館で公開されており、画像がインターネットで閲覧できます。一名○○は別名を表しています。最後に和名が記されているものがいくつかあります。
生薬としてつわりや吐き気、下血、吐血などに用いるほかに、黄土は遠赤外線をもたらすためサウナの壁に用いられたり、調湿、脱臭を期待して壁材に用いられたり、美容や解毒目的に化粧品に取り入れられたりと幅広く活用されています。(S)

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